おせち料理のアレコレ
あけましておめでとうございます。
2018年、幕開けですね。
昨年の反省は推挙にいとまがないという状態ですが、昨年の事は胸の中で咀嚼して、今年また頑張ろうと思います。
まずは、このブログが軌道に乗ればいいなと、希望を込めて記事の数安定させていこう。
さて、今年、わたし自身はあまり年末年始の高揚感というのがないままに年越しをしてしまいまして、ぼんやりしています。
ぼんやりしながら、朝お姑さんの作ってくださったお雑煮を食べ、並べてもらったおせちをつまみました。
その時夫に言われたこと。
「じいちゃん、普通の餅でいいの?」
ええ、大丈夫でしょう。
御年90歳のご高齢ながら、普段のお食事のご様子から見るに嚥下機能は年齢相応以上でいらっしゃる。
義歯も使っていないし、独歩自立、立ち上がり等で手すりは必要ながら、入浴も完全自立。
水分、固形物、むせているところ見たことなし。なんでも食べる。
どんどんお食べなさいとは言いませんが、小さめ一口でしっかり咀嚼していれば問題なしですよ。
なんて、こんな特殊な職業の嫁のいる家は全国的にまだ多くもないのでどなたでも判断できるとは言いませんが、
安全なお餅については前の記事にも載せましたのでご覧ください。
ちなみに、白玉団子なんかも同様の手段でかみ切りやすくすることができます。
お試しあれ。
おせち料理って好きですか?
はい。これ、結構人気ないんですよね。おせち料理。
わたしは正月のお祭り感をさらに盛り立ててくれるので、結構好きです。
糖分も塩分も多いに違いない(だって保存食の役割があったんだいもの)だけれど、味もおいしいし。
おばあちゃんがふっくら炊いてくれた黒豆とか、大好き。
紅白なますには干し柿をまぜたいし、焼きえびは香ばしい香りがしてそれだけでおめでたい気分になります。
が、どうでしょう。
高齢者の多くは、咀嚼や嚥下(飲み込み)の力が低下しているといわれています。
例えば嚥下障害のリスクの高い人をピックアップする指標に、「75歳以上」という項目もあるほどです(指標による)。
せっかくのお正月、先のお餅のように調整をしたり、食べ方を工夫して食卓のみんなが安全に楽しくおせちを食べたいものです。
地域や地方によって中身は多少変化があるようなので、定番の数品について考えてみたいと思います。
かまぼこ
いきなり渋いところに行ってしまいましたが、紅白の色がかわいらしいかまぼこ。
ぷりぷりと弾力が強く、かみ切るには下顎の力と歯がある程度そろっていることが必要です。
咀嚼をするにも、やっぱり上記の内容は外せませんね。
それから、咀嚼した後では互いにくっつきあうことがないので、舌でしっかりまとめて散らばらないようにのどまでもっていく、
結構難しい、細かい作業を口の中では行っています。
嚥下の力もさることながら、口の中や口の周りの筋肉の状態がとても重要な食べ物です。
こんにゃくは食べにくいものとしてよく認識されていますが、食感や形質は似ていると考えてよいと思います。
食べたい場合は、薄め、小さめに切って少しずつ食べるなど、口の中で散らばらないように、咀嚼できなくても食べやすいようにしましょう。
できればマヨネーズ和えのサラダに入れるなど、ほかの食材を入れることでまとまりを出すと安心です。
田作り
炒った煮干しに、甘じょっぱい飴の絡まった田作り。
文字どおり田作り、五穀豊穣を願うという意味合いが込められているそうです。
田作りはカリカリの煮干しと粘着力のある飴にごまがふってあったり、場合によってはクルミなどが混ざっていたりします。
固さや粘り気が入れ歯の人にやさしくないことは想像に難くないと思います。
もちろんかみにくかったり、入れ歯があっていないと歯茎との隙間に入ってとても痛い(らしい)です。
それから、食べてみると結構舌の上に細かなカスが残ったりします。
咀嚼すると口の中で細かに崩れるので、まとまり切れなかったり小さく舌の表面や歯茎に付着するのでしょう。
対策としては、義歯の場合は安定剤を適宜使うなどして、しっかり隙間のない状態で食べるのは基本ですね。
そして一口田作りを食べた後は、白いご飯を食べるなど粘着性とまとまりのよいものを食べて、カスを一掃するとよいでしょう。
数の子
たくさんの卵が集まった数の子は、子孫繁栄の願いが込められているといいます。
プチプチした食感が大好きですが、固いものと柔らかいものの差が結構ありますね。
わたしは固いのが好き(安上り)ですが、柔らかなほうが食べやすいのは言うまでもありません。
これもやはり口の中に残りやすいので、なるべく白いご飯を食べるなど口に残さない工夫をするのがよいでしょう。
黒豆
マメに生きる、といういわれがある黒豆。
甘くてやわらかくて、うちのマル子の大好物です。
最近は黒豆の入ったパンなんかもお正月に関係なく売っていますね。大好物です。
黒豆はおせち料理の中では比較的柔らかく、咀嚼の面での難しさは少ないかと思います。
口の中の残渣も上記の3つに比べると少ないですが、食べた後に口の中をきれいにすることは基本です。
嚥下しにくい食べ物ではないですが、一口でたくさん食べないので口腔内の感覚の弱い方は食べにくいかもしれません。
まとめ
食べ物の食べやすさは、個人個人で全く異なります。
加齢による変化に加え、入れ歯があるか、口腔内の感覚の強さ、麻痺、筋力、もちろん癖もあります。
一口には言えないことなので、今回はあくまでも加齢による食べにくさについて書いています。
そして繰り返しますが、個人差が大きいことですので、参考程度に考えていただき、うのみにしないでください。
また、栄養面に関しては度外視しています。おせちは糖分・塩分が高いことにもご注意ください。
楽しいお正月も間もなく終盤。
今年のおせち料理は終わってしまったかと思いますが、来年の参考になれば幸いです。
家族の楽しい食卓でみんな同じものが食べられるという幸せを、少しでの多くの方に感じていただきたいと思います。